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県立博物館・美術館で1月まで開催された平良孝七展の図録に誤りがあった問題で、写真家らでつくる「平良孝七展の修正を求める会」は12日付で現図録の裁断と改訂版図録の発行などを同館に要請した。同館の里井洋一館長らは20日、「修正を求める会」メンバーらと面談し、現図録の裁断はせず、誤りを修正する別冊を発刊することを提案した。販売を一時保留している現図録については、謝罪などの文書を差し込んだ上で販売再開したい考えを示した。
同館によると、図録は同館発行ではなく一般書籍のため、裁断や販売中止の権限がないという。後世、修正後の内容と比較できるようにするためにも「販売再開は意義がある」とした。
修正を求める会側は「誤った図録も(一部は)資料として残さないといけないが、販売して利益の出る形で出回っていけない」と裁断を求めた。両者は今後も協議を続ける。
里井館長は誤りが起きた背景について「(周りが)専門性に立ち入らず、担当学芸員が専決する状態があったと思う。その欠陥は直さないといけない」と述べ、組織を立て直す考えを示した。
(伊佐尚記)