ろう者の視線でつむぐ日常 東村が舞台、自然と人の温かさ描く 映画「陽いづる」<沖縄国際映画祭>


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「陽いづる」主演の玉城実夏(前列中央)と友人役の大屋あゆみ(前列右から2人目)、横澤匡広プロデューサー(前列右端)と出演者=15日、那覇市の桜坂劇場

 「陽いづる」の上映が15日、沖縄県那覇市の桜坂劇場であった。東村で暮らすろう者の女性の日常を通して、自然のおおらかさや人の温かさなど東村の魅力を発信した。

 コーヒー農園で働く主人公。友人や地域の人と支え合い暮らしている。映画には、主人公が通う海岸や農園、共同売店、慶佐次のマングローブなどが登場。東村の美しい風景にHoRookies(ホルキーズ)の爽やかなテーマソングがマッチした。

 主演の玉城実夏は「夢のよう」と上映の喜びを語り、「ろう者の方々の生活を表現できるのかプレッシャーがあった。表情豊かに演じるようにした」と話した。友人役を演じた大屋あゆみは、両親がろう者で手話は日常的に使用しているが、今回は手話は少ししかできないという設定。「逆に難しかった」と振り返る。劇中のアドリブには「自分の思いを込めた」と語った。

(田吹遥子)