【一問一答】「6次産業化を推進し経済効果を」 東村長選2期目当選 當山全伸氏に聞く


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2期目の当選を果たし、村政運営の抱負を語る當山全伸氏=24日、東村有銘

 【東】23日に投開票された沖縄県東村長選挙で2期目の当選を果たした當山全伸氏(74)に、今後の村政運営について聞いた。(聞き手 武井悠)

―選挙戦の評価は。

 「村慶佐次のリゾート開発で課題となっていた水源の確保や感染症対策など、一つ一つの実績が評価され、今回の結果につながったのではないか」

―力を入れたい取り組みは。

 「第1次産業から3次産業までの総合的な推進によって、ふるさと納税の返礼品の開発を中心に、6次産業化を推進して経済効果を高めたい。地域の職場の確保や、ふるさと納税の増収も期待できる」

 「村営の宅地分譲も含めて定住環境を整備する必要がある。住環境の整備と同時に雇用の場の確保も大切で、新規就農者を増やす仕組み作りも進める」

―1期目は副村長の人事案が議会で3回否決された。2期目の対応は。

 「事前説明も含め、議会が納得する説明をして、ぜひ副村長を承認してもらえるようにお願いしたい。議会には副村長が村発展にどう貢献するかなどを見てほしい」

―村内3小学校の統廃合に、どのように取り組むか。

 「課題解決に向け、教育理念や教育環境について、地域の方々を含めて統廃合について検討し、結論を出したい。4月中には統廃合に関する検討委員会の立ち上げに向けて動き出す」

―北部訓練場を巡る諸問題への認識と対応について。

 「ダムや集落上空での飛行は中止してほしい。特にダムは県民の水がめで、もし事故が発生すれば県民全体の水供給がストップする可能性がある。ダムに近いN4ヘリパッドの使用禁止などを国や米軍に要望したい」


 とうやま・まさのぶ 1948年10月25日生まれ。村有銘出身。日大農獣医学部卒。73年に村役場入り、企画観光課長などを務め、2009年退職。19年の村長選で初当選した。2期目。