海保航空機のカバー落下、エンジン点検用のパネル脱落が要因か 気流が変化し押し出した可能性


この記事を書いた人 琉球新報社
パネル(赤丸)が外れたエンジン部分(第11管区海上保安本部提供)

 第11管区海上保安本部那覇航空基地所属の固定翼機「ファルコン2000」が、右エンジン下部にある重さ約25キロのカバーを海上に落下させた問題で、カバー内側にある縦約40センチ、横約30センチのエンジン点検用パネルが外れていたことが26日、分かった。同日に11管本部で開かれた定例会見で、島谷邦博本部長は「パネルが外れたことにより、エンジン内部の空気の流れが変わり、カバーが押し出されるように外れた可能性も推定される」と落下要因となったことを示唆した。

 11管によると、固定翼機は24日午前5時ごろ、哨戒任務のため、那覇空港を離陸した。午前7時35分ごろに同空港に着陸したが、その際、カバーの脱落を確認したほか、カバー内側にあるエンジン点検用のパネルがエンジン内部から発見された。離陸前の点検時に異常はなかったという。通常、パネルは複数のピンで固定されている。

 固定翼機が糸満市の喜屋武崎灯台付近の海上で着陸態勢に入った時点で、カバーがまだ落下していなかったことも、機体後方に備えられたカメラの映像で確認された。

 11管は部品落下の原因究明のため、調査を進めていくとしている。