辛さん「長くて、長くて、長かった」ニュース女子裁判、最高裁で製作会社の敗訴確定


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辛淑玉さん

 【東京】「うれしかった。でも、長くて、長くて、長かった」。ヘイトスピーチ反対団体の共同代表、辛淑玉さんの闘いにようやく決着がついた。2018年9月の初回口頭弁論から審級を替えて続いた訴訟は5年を超えた。「傷つけられた名誉は訴訟で勝っただけ」。いまだに嫌がらせは続く。「これからもあらがい続ける」とあらためて決意した。

 東京MXテレビで放送された番組は東村高江のヘリパッド建設の反対運動で犯罪行為などが横行し、辛さんの団体がこうした行為をあおっていると伝えた。「沖縄レイシズムを合わせて、できた番組。番組がしでかしたことは何も解決していないし、謝っていない。法律の不備でもある」と話す。

 訴訟が続く日々は、心が休まることがなかった。「国家の敵と一度標的にされると、負けたらもっとひどいことになると思っていた。勝たなくてはいけない裁判だった」と言う。訴えが認められても「誰かが何かをしてくれる国ではない。討ち死にした人も多くいる。闘い続けるのが私の次の課題」とあらためて決意した。

 (斎藤学)