テスト勉強、個別の教科指導、小論対策・・・ 久米高生により良い学習環境を提供 町営塾の学習センター、新スタッフ2人が加わりパワーアップ 沖縄・久米島


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新たに加わった山下耕一郎さん(左端)と加藤崇洋さん(同2人目)、塾長の須﨑悠貴さんら(同4人目)ら久米島学習センタースタッフ=久米島町嘉手苅、同センター横の大田昌秀先生銅像前

 【久米島】沖縄県久米島町嘉手苅の町複合型防災・地域交流センター1階にある「久米島学習センター」が、新しいスタッフ2人を迎え、新年度の活動を開始した。同センターは2015年4月にオープンした久米高生向けの町営塾で、久米島高校魅力化プロジェクトの「島の教育は島全体で応援する」との考えの下、設立された。20年8月に現在の施設に移転し、より良い学習環境を提供している。学校の定期テストから大学進学まで、生徒個人のレベルに合わせた教科個別指導のほか、小論文や志望理由書作成などの推薦対策も実施している。

 今季から久米島に移住しスタッフとして活動する山下耕一郎さんは、久米島の高校生に勉強を教える環境について「(家庭、学校に次ぐ)生徒たちが気軽に立ち寄れる第3の場所となればと思う」と意気込む。同様に今季から加わった加藤崇洋さんは「学力向上だけにとどまらず、島の恵まれた資源を生かした体験を折り込みながら、知る楽しさを実感する場となるよう工夫できればうれしい」と目標を語った。

 センターのスタッフは全員が地域おこし協力隊として活動してきた。塾長の須﨑悠貴さん、津留﨑駿斗さん、佐藤七海さんに2人が加わり、須﨑さんは「スタッフが5人いることでできることも増える。生徒の『やりたい』を実現できる場を提供したい」と意欲を示した。

 スタッフは学習センター隊として、FMくめじまの番組「課外授業~ようこそ久米島学習センターへ~」でもその取り組みや授業の様子などを楽しく分かりやすく放送している。

 さらに課外活動を通して学びの楽しさを知ることを目的に、「ちゅらゼミ」を実施しており、生徒の興味に応じた体験型学習も行う。机上の勉強だけでなく、地域に出て、生徒の興味を掘り下げる実践的な学習など幅広い活動を展開している。

(山口英憲通信員)