キングス10連勝、優勝マジック1 ホーム最終戦、白星で飾る けがから復帰の渡邉、攻守で献身プレー 第58戦


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キングス―大阪 第2Q、シュートを決めるキングスの渡邉飛勇=30日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は30日、沖縄市の沖縄アリーナで大阪エヴェッサ(同5位)と今季ホーム最終戦を戦い、86―72で勝利した。10連勝で通算成績は47勝11敗。地区優勝のマジックは1となった。前半は一進一退の時間もあったが、激しい守備で失点を抑え、アレン・ダーラムの2連続3点弾などが決まり、44―30で折り返した。後半は序盤にジョシュ・ダンカンの連続得点や岸本隆一のシュートが決まる時間もあり、最大23点リードした。大阪の猛追を受けたものの、堅守を維持して逃げ切った。次戦は5月6日午後2時から広島サンプラザホールで広島ドラゴンフライズと対戦する。

 けがから復帰した渡邉飛勇が今季最長の12分34秒コートに立ち続けた。「リバウンドやボールを動かすこと、チームメートにシュートさせる役割を徹底できた」と満足そうに振り返った。

 第1クオーター(Q)途中から出場した。第2Qにはコー・フリッピンがディフェンスリバウンドを取ると、渡邉が「キングスのビッグマンの中では機動力が個性」と自負する脚力で駆け上がり、得点を決めた。オフェンスリバウンドを拾ってチームの攻撃を継続させたほか、アレン・ダーラムやフリッピンの3点弾もアシストした。

 守備ではリバウンドをキープすることはもちろん、ブロックで相手のシュートを防いだ。相手のシュート寸前にプレッシャーを与え、タフショットを打たせて味方にリバウンドを取ってもらうなど、記録には残らないプレーでもチームを支えた。桶谷大HCも「思っている以上にすごくいい仕事をしてくれたと思っている」と活躍を喜ぶ。

 自身初出場となるCSに向けて「とても激しいものになる。全てのプレー、ポゼッションが勝敗の鍵になる」と表情を引き締める。それでもレギュラーシーズン最多の人数が集まった観客の前では「自分のできることをやって、CSで勝つ。それだけです」と笑顔を見せ、健闘を誓った。
 (屋嘉部長将)


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、8113人)

キングス 47勝11敗
86―72(20―17,24―13,22―24,20―18)
大阪 26勝32敗

 【評】2点弾、3点弾ともに大阪の成功率を上回った。2点弾は29日の試合から7ポイント、3点弾は10ポイントも成功率を上げた。激しい守備から大阪の3点弾の試投数を18本、成功数を4本に押さえ込んだ。

いい守備できている

 桶谷大HC(キングス)の話 2日間通して、1クオーター換算で(失点を)18点以下に抑えられているところは、チームとしていい守備ができていると思う。いい守備をして我慢し、ゲームをつくれるかが重要なのでCSに向けていい試合ができた。

3点弾確率低かった

 マティアス・フィッシャーHC(大阪)の話 前半でミスが多く、ワイドオープンなシュートを決めきれなかった。3点弾の確率が低かったのも痛かった。後半は少し良くなったが、前半の流れをぬぐいきれなかった。後半に関しては満足している。