ミサイル基地の沖縄集中「合理的でない」 前衆院議員の屋良さん 安保3文書巡り宮古島で集会


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戦争ができるような状況に向けて準備を進める政府に疑問を呈す屋良朝博前衆院議員=30日、宮古島市の未来創造センター多目的ホール

 【宮古島】政府が2022年に閣議決定した安全保障関連3文書を考える「安保3文書による南西諸島の軍備強化を考える市民集会」(同実行委員会主催)が30日、宮古島市の未来創造センター多目的ホールで開かれた。屋良朝博前衆院議員が講演し、約70人が訪れた。屋良さんは「戦争に向け準備をしている人たちに対して『現実を見ているのか』と問い続けないといけない」と話し、政府が進める防衛強化を疑問視した。

 屋良さんは、安保3文書で南西諸島の防衛力強化が示されているとし「政府は敵基地攻撃能力の必要性を訴え、全国11カ所にミサイル基地を造る予定。その4カ所が沖縄だ。その理由に『地理的優位性』と指摘する人もいるが、各ミサイルの飛距離が延びている中、沖縄に集中するのは合理的ではない」と指摘した。

 カロリーベースの食糧自給率にも触れ「沖縄は27%で、サトウキビを除くとわずか6%。県外や国外からの移入がなくなると深刻な状況になる。このような状況の中で本当に戦争ができると思っているのか」と強調し、軍備増強より、外国とのつながりを強固にすることの方が大切だと訴えた。
 (友寄開)