改憲機運「高まっていない」71% 同性婚、7割超「認める」 憲法世論調査


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 共同通信社は1日、憲法記念日の5月3日を前に憲法に関する郵送方式の世論調査結果をまとめた。岸田文雄首相が自民党総裁任期中に意欲を示す憲法改正の機運に関し、国民の間で「高まっていない」が「どちらかといえば」を含め計71%に上った。国会での改憲議論を「急ぐ必要がある」は49%、「急ぐ必要はない」は48%で賛否が拮抗(きっこう)した。同性婚は「認める方がよい」が71%で、「認めない方がよい」の26%を大きく上回った。

 改憲機運が「高まっている」は「どちらかといえば」も含め計28%。改憲に前向きな自民や日本維新の会を支持する層でも3割台にとどまる。昨年同時期の郵送調査は「高まっていない」が計70%、「高まっている」は計29%で同水準だった。国会では昨年から衆院憲法審査会のほぼ毎週開催が定着したものの、論議の活発化が必ずしも機運上昇に結びついていない実態が明らかになった。

 改憲の必要性は「どちらかといえば」を含め計72%が肯定、「必要ない」の計27%と差が開いた。必要とする理由は「条文や内容が時代に合わなくなっている」が59%で最多。必要ない理由は「戦争放棄を掲げ平和が保たれている」の43%が最も多かった。9条改正は「必要」が53%、「必要ない」45%だった。

 調査は3~4月、全国の18歳以上男女3千人を対象に実施した。
(共同通信)