伊良部(高校個人)戦法変え、すくい投げでV 内間(中学個人)当たりに動じず勝負し制す OTV杯相撲県選手権


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 相撲の第45回OTV杯県選手権大会は3日、那覇市の那覇港新港ふ頭で行い、高校個人の部決勝で伊良部誠士(中部農林)が前田俊之丞(同)との同校対決を制し、優勝を果たした。中学個人の部決勝は内間悠天(伊江)が仲宗根広陽(浦添)を下手投げで破り、栄冠をつかんだ。一般の部は山城将吾(沖縄ガス)が頂点に立った。中学団体は伊江、高校団体は中部農林Aが優勝を飾った。


 

高校個人決勝 豪快なすくい投げで前田俊之丞(左)を破る中部農林の伊良部誠士=3日、那覇市の那覇港新港ふ頭(ジャン松元撮影)

 高校個人の決勝で、伊良部誠士が機転を利かせて白星をつかんだ。立ち合いから前に出て押し相撲を展開する戦略を描くも、相手にいなされそうになった。すぐに戦法を変え、逆に右にいなし、すくい投げで勝利を収めた。

 優勝は中学2年時の大会以来。小学1年生の頃からずっとOTV杯に出場しており「この大会があっての自分たち。思い入れがある」と実感を込める。コロナ禍による中止もあり、今回が高校では最初で最後の出場となった。「親や先生たちに感謝を伝えたい。これからも相撲を通じて恩返しができれば」

 引き続き技術に磨きを掛ける気持ちは強く「目標は全国優勝だ」と、さらなる高みを目指していく。

(砂川博範)


 

中学個人決勝 仲宗根広陽(左)の体勢を崩し、下手投げを打つ伊江の内間悠天(ジャン松元撮影)

 内間悠天が自慢の力を見せつけた。決勝の相手は、よく知る仲宗根広陽。相手の当たりが強く「少しびっくりした。危なかった」。それでも、まわしをつかみ左右に揺さぶって相手の体勢を崩し、最後は下手投げで勝負を決めた。

 身長181センチ、体重125キロと体格に恵まれる。がっぷりと組み合って力で押す相撲が得意だ。今大会の決勝でも相手の強い当たりに動じず、押し合いの展開に持ち込んで勝利を引き寄せた。

 3月の県大会では惜しくも2位で、OTV杯の優勝を目指してきた。初戦で相手の出方をうかがいすぎるなど、反省点もある。今後の目標について「今年は全部1位を取りたい」と意気込んだ。