テーマは「ようちえん」 米国式で義務化もすぐに補助金打ち切り 歴史たどる企画展 南風原で16日まで


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企画展を担当する学芸員の前城菜美子さん(左端)とスタッフたち=4月27日、南風原町喜屋武の南風原文化センター

 【南風原】南風原町の南風原文化センターの企画展「はえばるのようちえんのあゆみ」が4月27日に始まった。5月16日まで。戦後の「公民館幼稚園」から、復帰前後に増えた公立幼稚園、その後の社会状況に合わせた役割の変化など、地域が支えてきた幼稚園の歴史を紹介している。

 同センターが毎年開催する「検証4・28戦後史シリーズ」の一環。町で最初の南風原幼稚園が50周年を迎えたことで「幼稚園」をテーマに取り上げた。企画展では、戦後すぐに米国式制度が持ち込まれ幼稚園が義務教育化されたが、翌年には補助金が打ち切られ、地域が支える「公民館幼稚園」へと移った歴史などを伝えている。学芸員の前城菜美子さんは「幼稚園はいろいろな人に支えられ、その役割は時代とともに変化している。現在、認定こども園の議論も進められており、良い時期に開催できた。多くの人に見てもらいたい」と話した。

 7日午後2時~4時には幼稚園の遊びの体験イベントもある。企画展は無料。南風原文化センターは午前9時~午後6時、水曜休館。
 (岩崎みどり)