オリックス宮城、今季初完封 被安打4、安定感抜群


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楽天戦に先発し、今季初完封を果たしたオリックス・宮城=楽天モバイルパーク

 オリックス宮城は109球で今季初完封を飾った。早川との投手戦を制してリーグトップの4勝目を挙げ「ぱっとしない」と謙遜したが、安定感と小気味よさは抜群だった。

 「投手として一番大事な球」と語る右打者の内角、左打者の外角を突く直球の精度が際立った。糸を引くような切れのある直球を軸にし、変化球を織り交ぜながら4安打に抑え込んだ。四球は浅村に1個与えただけだった。

 二回2死一、二塁で迎えた炭谷は120キロ台の変化球を2球放った後の146キロの直球で投ゴロに。三回も1死一、二塁のピンチを招いたが、茶野の好守にも救われて乗り切った。四回から八回までは三者凡退。岡島をスライダーで空振り三振に仕留めて試合を終えると、力強く拳を握った。

 プロ入り以来、5月は計10試合に投げて負けなしの8勝目。エースの山本が本調子でない中で投手陣をけん引する姿は頼もしい限りで、中嶋監督は「本当に丁寧に放ってくれた」とねぎらった。まだ肌寒い仙台の夜に淡々とテンポよく投げ込む姿は風格さえ漂った。
(共同通信)