キングス逃げ切る、ダーラム活躍、30得点12リバウンド CS準々決勝第2戦・名古屋に92-81


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琉球―名古屋D 第2Q、オフェンスリバウンドを奪い、そのままねじ込んでバスケットカウントを奪うキングスのアレン・ダーラム(左)=13日、沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)が13日、各地で行われた。琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は沖縄アリーナでのクオーターファイナル(準々決勝)第2戦で、ワイルドカード上位でCS出場を決めた名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(西地区3位)と対戦し、92―81で勝利した。準々決勝で2連勝し、セミファイナル(準決勝)進出を決めた。前半は今村佳太の3点弾を皮切りに第1クオーター(Q)だけで6本の3点弾を沈める。第2Qはアレン・ダーラムがドライブなどで得点を重ね、52-33で折り返す。後半は第4Qに名古屋Dの3連続3点弾など猛追があったが、ファウルゲームで得たフリースローをダーラム、今村、ジャック・クーリーがすべて決めて逃げ切った。準決勝は20、21、23日に沖縄アリーナで行われ、川崎ブレイブサンダース-横浜ビー・コルセアーズの勝者と戦う。

 ベンチスタートだったアレン・ダーラムが30得点12リバウンドのダブルダブルの活躍で、チームを勝利に導いた。フィールドゴール(FG)成功率73・3%と高確率でシュートを決め続けた。

 スターティングファイブのジョシュ・ダンカンが早い時間からファウルトラブルとなり、29分以上も出場し続けたダーラム。インサイドでは、守備でも貢献したが、目を見張る数字を残したのは攻撃面だった。

 チームが外から3点弾を決める中、インサイドで体を張り続けた。ドライブやチーム最多となる六つのオフェンスリバウンドから得点を重ねた。名古屋Dがインサイドのダーラムに守備のマークを集め始めると、ダーラムは冷静に味方へのパスを供給する。チーム最多の5アシストもマークするなど、仲間の得点にも貢献した。

 桶谷大HCは「いい点数の取り方をしてくれた。周りも点数を取りながら、気持ちよくみんながプレーできていたので、きょうの30点の取り方は良かった」と褒めた。

 30得点にもダーラムは「チームの助けもあり、素晴らしいプレーができた。チームとして一丸となったことで得点につながった」と仲間への感謝を忘れなかった。声援を送り続けたブースターに感謝の言葉を並べながら、「セミファイナルでも同じ結果を目指して頑張りたい。会場での熱い声援をお願いしたい」とブースターと共に準決勝も戦い抜く決意を示した。
 (屋嘉部長将)


▽準々決勝第2戦(沖縄アリーナ、8316人)
キングス(西地区1位) 2勝
92―81(30―16,22―17,21―17,19―31)
名古屋D(ワイルドカード) 2敗

(琉球キングスは準決勝進出)

 【評】内外から効率的に得点を決めたキングスがCS準決勝進出を決めた。3点弾を45・8%と高確率で決めた。インサイドでも名古屋Dより7本多い15本のオフェンスリバウンドから得点を重ねた。守備でも第1Qは3点弾を1本も決めさせず、第1~3Qは得点力のある名古屋Dを17点以下に抑えた。

 みんなが頑張った

 桶谷大HC(キングス)の話 第1~3Qで17点以下に名古屋Dを抑えられたのは、本当にみんなが頑張ってくれたからだ。第1Qで3点弾を簡単に打たせず、決められなかったことでチームとして流れができた。名古屋Dはけが人が多くても最後までファイトしてくるチームで敵ながらあっぱれ。本当に素晴らしいチームだった。名古屋Dはファイナルまで残る力があるチームだと思うので、そのチームに2連勝でき、本当に勝てて良かったなと思う。

 けが人が多すぎた

 ショーン・デニスHC(名古屋D)の話 琉球は素晴らしい2試合だったと思う。特に今日は琉球にボールが入って、うちが追いかける展開となった。自分たちのチームも誇り高く、最後の最後まで戦った。けが人がほかのチームよりも多い中でそれでも乗り越えてここまで来られたことはクラブとして誇りだ。最終的には琉球のように強いチーム相手にはけが人が多すぎた。