【一問一答】復帰51年、岡田沖縄相に聞く 新たな振興計画で「強い沖縄経済」示す


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 【東京】岡田直樹沖縄担当相は14日までに、沖縄の日本復帰51年を受け琉球新報などのインタビューに応じた。日本復帰以来初めての人口減少に「経済的な要因が結婚や出産の阻害要因にならないようにしなければならない」とし、県民所得の向上や人材育成に注力するとした。22年度からの新たな沖縄振興計画で、高付加価値なIT関連産業、新興企業支援などを通して「強い沖縄経済」を実現する展望を示した。主なやりとりは次の通り。

沖縄の日本復帰51年についてインタビューを受ける岡田直樹沖縄担当相=12日、内閣府

 ―沖縄の日本復帰50年を振り返って。

 「昨年の復帰式典は沖縄の歩み、歴史を振り返り思いを致すきっかけになった。未来に向かって沖縄の可能性を発信する機会にもなった。その節目の直後での大臣就任は大変感慨深い。責任重大だ。年末の予算編成、電気料金高騰対策など、できるだけ沖縄の方々の思いに寄り添って仕事してきたつもりだ」

 ―課題はまだ多い。

 「1人当たり県民所得が全国で一番低い。他県の背中が見える所まで来た。これからさらに持ち上げていくことが課題だ。子どもの貧困は全国的な問題だが、沖縄は新型コロナ、燃料価格高騰の影響も大きく受けている。こうした外部変化に対応するため、IT関連を含む産業の付加価値向上、デジタル人材の育成などの施策を通して強い沖縄経済をつくる」

 ―復帰後初めて人口減に転じた。

 「大事なのは、一人一人の結婚、出産、子育てといった希望がかなう社会を実現していくことだ。経済的な要因が結婚や出産の阻害要因にならないように県民所得の向上を図る。次代の沖縄を担う人材育成のために長期的な視野で政策の充実に力を尽くす」

 ―重点を置く政策は。

 「首里城正殿は2026年の完成を目指す。沖縄の歴史と文化の象徴、県民の心のよりどころを立派に復元することに力を入れたい。西普天間住宅地区跡地で24年度中に工事が完了する沖縄健康医療拠点も予定通り完成させたい」
 (聞き手、安里洋輔)