「推し活」の先に モバイルプリンスの知っとくto得トーク[307]


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モバイルプリンス

 

アイドルやキャラクターなど自分のお気に入りの人・物を応援する活動、「推し活」【※1】をご存じでしょうか?

「推し」のグッズを身につけて勇気をもらう、数カ月先のライブイベントを楽しみにして仕事や学校を頑張るなど、さまざまなポジティブ効果があるでしょう。

ただその一方で、推し活に便乗した犯罪的な「搾取(さくしゅ)」行為も報告されているので注意が必要です。

 

※1 「推し活」 … 似たような言葉で「追っかけ」も昔から使われていますが、「推し活」の方が幅広い意味で使えるため、今では少し違うニュアンスになっていますね。私はアメリカのバスケットボールリーグ・NBAが好きなのですが、現地での試合観戦や選手個人のプライベートを隅々までチェックする「追っかけ」をする感じではなく、知り合いに魅力を伝える、グッズなどを購入してひっそりと着用するなどの「推し活」でエネルギーをもらっています。

 

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例えば、大手事務所に所属していない男性アイドルグループ、メンズ地下アイドル(メン地下)の一部は、女子中高生を対象に数十万円、数百万円のデート券を販売。若い女性を借金漬けにして、性風俗店で働かせる、売春、パパ活【※2】に追い込むなどの行為が問題視されて、警察庁も注意を呼びかけています。

日本は自由経済の国ですが、未成年に数十万円で疑似恋愛の体験を売る行為は異様だと感じます。

 

※2 パパ活 … 女性がSNSなどで男性とやりとりをし、食事やデートなどをする見返りに金銭などを受け取ることなどをいいます。中には18歳未満の未成年者が「パパ活」をして犯罪に巻き込まれてしまうケースがあり、警察などが注意を呼びかけています。

 

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こうしたニュースを見て、「自分は大丈夫」「借金してまで推し活やる人の自己責任」と切り捨てる人も多いでしょうが、手口を細かく見ていくとうっかりハマりやすい仕組みが至る所で用意されています。

最初から借金漬けにする気で近づいてくる、反社会的な人たちが運営をしていて途中で抜けられないなど、「自分がターゲットにされたらうまく断れるだろうか…」と私も不安になります。

 

イラスト 小谷茶(コタニティー)

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ポジティブな「推し活」がある一方、犯罪行為を「推し活」の名前でキレイに見せる人たちもいるため、健全な運営であるのか注意深く見ていく必要もあります。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版

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