罪悪感のないハンバーガー ソース使わず素材の味にこだわり Bricoleur(宜野湾市)<うちなー味まーい>77


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ブリコルールのABCバーガー(セット価格税込み1820円、単品1600円)

 宜野湾市の国道58号から細い坂道を登ると、丘の上に海が見える外国人住宅がある。そこを改装した店が「Bricoleur(ブリコルール)」だ。店で出すハンバーガーはソースで味付けせず、素材を感じられるように仕上げている。店主の島袋優樹さん(40)が「フランスの田舎でおばあちゃんが作る素朴さ」をコンセプトにした。

 島袋さんは高校卒業後、大阪で老舗のすし屋に就職したが、暴言暴力が当たり前だったため約1年で辞めた。飲食店で働くことに抵抗感を抱くようになったが、旅先のニューヨークでたまたま食べたハンバーガーが転機に。店のカジュアルな内装やフランクな接客、素材にこだわった作りなど「とにかくかっこよかった」。

 帰国後は沖縄のバーガー屋で約3年間の修行を積んだ。職場の元同僚の我那覇武丈さん(38)から自身の古着屋にカフェを併設したいという誘いを受け、経営に加わった。「いつかオリジナルのバーガーを作りたい」という思いを実行に移した。

 パティは数種類のハーブを練り込み、1枚1枚手でこねる。野菜はその日の朝に仕入れ、白いバンズには全粒粉が入っている。喧噪(けんそう)から離れた店の雰囲気に合わせ、「ジャンクでない、罪悪感がない味にした」と話す。

 ブリコルールはフランス語で「あり合わせの物を寄せ集めて自分の手で作る人」を意味する。2015年に我那覇さんが古着屋を立ち上げ、16年から島袋さんがカフェを担当。今ではさらに1人加わり、3人で共同運営する。

 営業時間は午前11時~午後7時。ラストオーダーは午後6時。定休日は毎週金曜と第3木曜。問い合わせは098(917)5771。

(古川峻)

ブリコルールでハンバーガーなどを出す島袋優樹さん(中央)=9日、宜野湾市真志喜