PAC3「破壊措置の可能性なくなれば展開終了」 先島配備で浜田防衛相


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航空自衛隊宮古島分屯基地内で構えるPAC3の発射台=4月27日、宮古島市上野野原

 【東京】浜田靖一防衛相は16日の閣議後会見で、北朝鮮による軍事偵察衛星の発射に備え、沖縄県の宮古、石垣、与那国の3島に配備している自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)について「弾道ミサイルなどに対する破壊措置を命ずる可能性がないと判断された場合に終了することになる」と明らかにした。

 記者団から県内でのPAC3の展開が長期化した場合の措置について問われて答えた。

 浜田氏は「個々の具体的な情報の内容については事柄の性質上、お答えは困難だ」とした一方で、今後の対応について「米国や韓国などとも緊密に連携しながら情報収集・分析に全力を挙げ、必要な態勢について適切に判断していきたい」と述べた。

 日本政府は、衛星打ち上げを事実上の長距離弾道ミサイル発射とみている。浜田氏は4月22日、自衛隊に対し破壊措置準備命令を出し、県内3島にPAC3部隊を展開していた。

 浜田氏は、与党が今週中の衆議院通過を目指す防衛費増額の財源確保特別措置法案について記者団から「国民の理解を得られたか」と問われ、「できる限りの説明をしてきたつもりだ」と説明。根強い反対意見があることについては「大胆な資源の最適配分に取り組み、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底していきたい」と述べるにとどめた。