【東京】日本映画批評家大賞の授賞式が16日、都内の東京国際フォーラムであり、沖縄戦を描いた映画「島守の塔」に出演した吉岡里帆さんに助演女優賞が贈られた。吉岡さんは「平和な国である日本を、これからも新しい世代としても守っていかないといけないと思うし、そういう気持ちが込められた大切な作品」と感想を述べた。
同賞は1991年に日本映画の発展を趣旨に設けられ、今年で32回を数える。授賞式では2022年に公開された映画作品の中で最も優れた「作品賞」をはじめ、主演、助演の俳優賞、新人各賞、技術賞などへトロフィーなどが贈られた。
映画「島守の塔」は、沖縄戦当時の県知事・島田叡(あきら)らを通して沖縄戦を描いた。県職員の比嘉凛を演じた吉岡さんは、関連書籍を読み、沖縄に出向いて語り部から話を聞いて臨んだ作品と説明。撮影が終わった今も「自分としても忘れたくない気持ちがすごく強く、忘れてはいけないし、より心に落とし込むべきと思った」と作品への思いを語った。
(斎藤学)