毒液に注意、触れないで 外来のオオヒキガエル 小浜島で初確認 


この記事を書いた人 Avatar photo 高江洲 洋子
初めて小浜島で見つかったオオヒキガエル=伊藤健史さん撮影・提供

 【小浜島=竹富】環境省沖縄奄美自然環境事務所は16日、特定外来生物のオオヒキガエル1匹が沖縄県竹富町小浜島で目撃されたと発表した。小浜島での確認は初めて。

 観光客が路上にいたのを見つけ撮影した。17日現在、この個体を捕獲できていない。オオヒキガエルは目の後ろにある耳腺を強く刺激すると毒液を出すことがあるため、直接素手で触れないよう注意を呼びかけている。

 沖縄奄美自然環境事務所によると、4日午後9時50分ごろ、小浜島の「ちゅらさん広場」付近の路上にいたオオヒキガエルの成体(性別不明)を観光客が見つけた。

 オオヒキガエルは中南米を原産とする大型のカエルで、サトウキビ害虫駆除の目的で日本に持ち込まれた。県内では、石垣島全域やその周辺離島、南大東島や北大東島で確認されている。

 同じく確認されている竹富町西表島では、国の特別天然記念物・イリオモテヤマネコなど在来生物への毒による悪影響も懸念されている。繁殖力が強く、生態系に影響を与える危険性もあるという。

 環境省は「外来生物法」に基づき、特定外来生物として飼育、保管、運搬を禁止する。だが、島外から搬入される工事資材などに紛れて侵入する可能性があるため、搬入時にカエルが紛れていないか十分に確認するよう、関係者に促している。

 沖縄奄美自然環境事務所はカエルの姿、鳴き声、卵に関する情報提供などを求めている。電話0980(82)4768。