3年ごしのプレイボールへ 2020年の代表校が11月に甲子園に結集 沖縄は八重山高OBが参加


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2020年夏の甲子園大会に出場するはずだった各都道府県代表校らを集めたイベントの計画を発表する発起人の大武優斗さん(左)とゲストで招かれた元プロ野球選手の古田敦也さん(提供)

 2020年の夏の甲子園を「実現」へ-。「あの夏を取り戻せ~全国元高校球児野球大会」の記者会見が18日、武蔵野大学で開かれ、オンラインでも公開された。新型コロナウイルスの影響で中止となった2020年の全国選手権大会出場がかなわなかった各都道府県の代表校を集め、試合などをする計画が進んでいる。沖縄からは沖縄県予選の代替大会で優勝した八重山高(石垣市)OBの21人が参加を予定している。

 会見では、発起人で武蔵野大3年の大武優斗さん(東京都・城西高出)らが同イベントへの思いや意義を語り、寄付金を募るクラウドファンディング(6月7日~12月1日)を呼び掛けた。ゲストに元プロ野球選手の古田敦也さんが招かれ、エールを送った。

 11月29日に甲子園球場の使用が決まっており、全員が一堂に会して顔を合わせる。甲子園では1試合のみを実施予定。選手を選抜した東西戦など、どう進めるかは思案中という。11月30日、12月1日に他球場を使用して出場全チームが1試合ずつの特別試合に挑む。

 同イベントには46チーム約千人の元球児が参加を予定する。大武さんは「僕たちにとって甲子園は夢の場所。甲子園が中止になった時はみんな絶望の表情だった」と当時の様子を語った。大武さんの情熱に賛同した30人超が運営メンバーとなって、各都道府県の独自大会優勝校や選手と連絡を取り合いながら計画を進めた。ベスト8、ベスト4までしか試合を消化していない地域もあったが、合同での出場や、話し合いで出場チームを決めるなどして対応する。

 八重山高は当時エースの砂川羅杏(らいあん)さんが連絡を回し、当時主将の内間敬太郎さんが呼び掛けて出場を決めた。

 今回、連絡役としてチームをまとめる東川平亮輔さんは「当時のメンバーはみんな離れ離れになっているので顔を合わせるのが楽しみ。個人的には神村学園に幼なじみもいて会いたい。みんなとまた野球ができるのが楽しみ」と声を弾ませた。
 (大城三太)