沖縄県高校総体の先行競技が19日、各地で行われた。7年ぶりに石垣市での開催となったボウリング個人戦で男子は宮城快仁(かいと、首里東2年)が初優勝し、女子は宮國愛奈(同3年)が初の頂点に立ってハイゲーム、ハイシリーズも獲得した。首里東勢が個人戦男女を制した。卓球の第1日は男女学校対抗があり、男子は普天間、名護、那覇国際、西原、女子はコザ、糸満、宮古、宜野湾が4強入りを決め、決勝リーグに進出した。
数センチ単位で修正 宮國、完全V
女子個人で優勝候補筆頭の宮國愛奈(首里東3年)が、前評判通り県総体初優勝をつかみ取った。ハイゲーム(200点)とハイシリーズ(570点)も獲得しての“完全優勝”。今大会の調子は良くなかったというが、投げるコースをレーンの木目に合わせ、数センチ単位で微修正しながら頂点に登り詰めた。
「うれしい。けど、悔しさもある」。最高の結果に満足できない心境の裏には、ライバルの不在があった。同じ首里東で1学年下の砂川舞佳が同日開催のNHK杯全日本選抜選手権に出場するため、県総体を欠場した。中学から高校まで全国や九州大会で好成績を残している実力者で、共に練習し、汗を流す仲間だ。
「決勝で舞佳と一緒に投げたかった」。最後の総体で、ライバルと競うことはできなかった。それでも、見事な初優勝だ。中学1年の時、ボウリングを始めるきっかけとなった父親に最高の報告ができる。「舞佳はいなかったけど、優勝したよ」と伝えたい。20日は18歳の誕生日。「自分へのプレゼントにもなった」
7月には石川県で開催される全国選抜大会が控える。「全国でも優勝したい」。さらなる高みを目指し、腕を磨き続ける。
(照屋大哲)
宮城(首里東)男子V 技術向上「成長した」
男子個人は宮城快仁(首里東2年)が初優勝に輝いた。昨年は優勝を逃したが「成長した。うれしい」と喜びをかみしめた。体全体を振り子のようにし両手で投げる独特なフォーム。小学校3年生から身に付けた「自信のある」形から、狙い澄まして放たれたボールが次々にピンをはじいた。
予選も決勝もボールの曲がり幅を微調整しながら勝ち上がった。頂点に立てた裏には技術の向上だけでなく、精神面のたくましさもある。「自分はメンタルが強い」。来年の総体で「2連覇を狙う」と誓った。
(照屋大哲)