座波、安定感と集中力で優勝 「小学生の頃から憧れの舞台だった」 全日本ボウリング県勢男女V


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力強いフォームで投げ込む座波政斗=21日、埼玉県の新狭山グランドボウル(全日本ボウリング協会提供)

 ボウリングのNHK杯第56回全日本選抜選手権大会が19~21日、埼玉県の新狭山グランドボウルで開催された。男子は座波政斗(首里東高3年)、女子は太(ふとり)琳華(ギノワンボウル)が頂点に輝き、県勢が男女同時優勝を達成した。太はハイシリーズも獲得した。大会は予選9ゲームを行い、男子28人、女子20人が準々決勝へ進んだ。準々決勝は6ゲームを行い、予選と合わせた15ゲームの総得点で上位12人が準決勝へ駒を進めた。準決勝は6ゲームを行い、予選、準々決勝を合わせた21ゲームの総得点で上位4人が決勝へ進んだ。決勝は4選手が1ゲームマッチを行い、上位2人が優勝決定戦に進出し、勝負を決した。

 座波政斗は「決勝がテレビで生中継されるNHK杯は小学生の頃から憧れの舞台だった」と声を弾ませ、「レーン状況にうまく対応できた」と成長の足跡を残した。県勢選手として2019年に優勝した安里秀策の姿を当時、会場で目の当たりにした。全国大会で入賞しNHK杯の出場権を得て、城北中2年のときに最年少で出場した。「安里さんは憧れの存在。会場で間近に見て、ああいう選手になりたいと思っていた」と語る。

 オイルの濃淡が投球に影響するレーン攻略が鍵になった。8月のアジア選手権に向けたナショナルチームの群馬合宿に4月28日から5日間参加。「先輩方からいろんなアドバイスをもらい、大会で実践できた」とうなずいた。「使い込まれたレーンではボールの転がりが遅くなる。曲がりの弱いボールを使用し、ボールを外に振ってピンを狙いにいった」と高スコアの原動力となった。

 優勝決定戦は相手が先にスコアを崩し、安定感と集中力を維持した座波が点差を付けて逃げ切った。20ゲーム以上を投げ抜くには体力も欠かせず、筋力トレーニングや体力づくりが生きた。「太さんと一緒に男女同時優勝できたことはドラマチック」と二重の喜びに達成感をにじませた。
 (大城三太)