「ふるさと納税」その後は 吉田健一 那覇・南部班 <ゆんたくあっちゃ~>


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written by 吉田健一(那覇・南部班)

 先日、休みを利用して家族で大阪旅行に出掛けた。着いて早々、関西国際空港の目と鼻の先にある、りんくうアウトレットに向かった。アウトレットがある泉佐野市と言えば、「ふるさと納税」を巡って国と対立するなど全国の注目を集めた自治体だ。

 生まれ育った故郷など個人が応援したい自治体に寄付すると住民税などが減税されるふるさと納税は、全国各地の特産品が受け取れるお得な制度だ。最近では被災地支援や企業の自治体への人材派遣など、さまざまな場面で活用され、取材する機会も増えている。

 県内でも多くの自治体がふるさと納税に力を入れている。納税額も右肩上がりで推移しており、私が住む浦添市では2020年度に約2億9000万円だった納税額は翌年には約7億2500万円と倍増した。

 わたし自身も3年前からふるさと納税を始めた。東北の米や肉などを頼むのが定番になっているが、ふるさと納税の利点はそれだけではない。納税を通じてなじみがなかった地域の地場産業や文化に触れることができる。返礼品を紹介するサイトを見ると、県内の意外と知られていない特産品を知ることもできる。一方、われわれが納めた税金がどのように使われているかはあまり知られていない。納税者として、そして記者としてふるさと納税の「その後」も注目してみたい。

(那覇市)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。