住民投票の「権利、叫び続ける」 原告が敗訴を受け声明、控訴審に望み 石垣陸自、当事者訴訟


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石垣市住民投票当事者訴訟の那覇地裁判決を批判する声明を発表する原告の金城龍太郎さん(中央)、川満起史さん(右)=23日、那覇市楚辺の城岳公園

 石垣市住民投票の当事者訴訟で住民側敗訴の判決が言い渡された23日、石垣市から駆け付けた原告2人の落胆の色は濃かった。それでも原告代表で農家の金城龍太郎さん(32)は、判決後に那覇市の城岳公園で会見を開き「当時請求した住民投票に権利があったと信じている。『権利』があることをこれからも叫び続けていかなければいけない」と声明を発表し、前を向いた。

 自衛隊配備に関する説明や議論が不十分だとして、2018年10月に「石垣市住民投票を求める会」を結成し活動してきた金城さん。住民投票義務付けを求める訴訟に続く敗訴だが、「一人で闘っているのではない」として、支援者らと共にこれからも活動していく決意を示した。

 当事者訴訟から原告となった農家の川満起史(たつし)さん(35)も怒りが収まらない。「裁判所が判断から逃げている。腐った司法でないことを信じたい」と控訴審に望みを託した。