教職、続けたからこそ。 仲盛康治(仙台育英学園沖縄高・沖縄大非常勤) <未来へいっぽにほ>


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 前回、意見発表会で視覚に障害のある弟の話をした生徒と、その同級生が発表会のために手作りの横断幕を贈ったことを紹介しました。その続編。

 新米教師だった私は、1年担任でスタートするも子どもたちとすれ違い、教師を続けることに自信を無くしていました。でも担任最後の日に、生徒から「先生のクラスで良かった」と言われ、なんとかこの仕事を続けることができました。持ち上がりで同じ学年の担任が3年間続いたこともあり、絆は強く、今もつながっています。 今年3月には定年退職しました。その翌月、当時の教え子たちが、遠い石垣や九州、本土から集まり、退職祝いをサプライズ企画してくれました。以下はある生徒からのメッセージです。

 「先生の退職祝いの場にいることができ、うれしかった。先生の変わらない熱さやあの時の言葉を思い出しました。これからもずっと私の心にいて私を後押ししてくれる存在であることは間違いなし。これからも先生のパワーを多くの人に届けてね。あのクラスの想いを伝え続けてくれてありがとう。私も、子どもたちが生きて行く根っこの部分を大切にしたい。やっばり愛かなって思う。愛されていることを子ども自身が感じていれば、どんなことがあっても大丈夫かなって。大人は、愛することだけ。どんな時も何があっても。昨日集まった皆、先生の愛を感じてたからこそ、集まったんだと思うよ」

 救われて支えられた37年間でした。「進む道があれば、心は折れない!」。教員生活の最初と最後に、最高のご褒美がありました。いろいろ言われてるけど教員って楽しいよ。