台風欠航、給食ピンチ 食材届かず、停止や献立減 宮古・八重山


この記事を書いた人 琉球新報社
船便の欠航で食材が不足する中、やりくりして給食を提供している石垣市立学校給食センター=31日、石垣市

 【宮古・八重山】台風2号の影響で、物資を運ぶ貨物船の欠航が続き、宮古、八重山の学校給食の食材が不足している。宮古島市は31日までに、6月1、2両日の給食停止を決めた。石垣市、竹富町、与那国町は献立数を減らすなどして「やりくり」している。台風は先島から沖縄本島に向かっており船便の運航再開のめどは見通せない。4市町とも週明けに食材不足がより深刻化するとして、頭を抱えている。

 宮古島市の担当者によると、貨物船の欠航による食材不足に加え、1、2日は暴風警報で小中学校が休校になる可能性があるため、給食停止を判断したという。担当者は「休校の場合、給食が廃棄になる可能性もあるため、あらかじめ中止とした」と説明した。

 石垣市では2日までの食材は足りているが、5日分から不足する。予定していた献立でコロッケやメンチカツ、デザートなどが届いていないという。野菜も不足し、メニュー数を減らし急場をしのぐ予定だ。1日5300食という大量の給食を用意するために、地元事業者からそばやうどんの麺類、お米などを買い取ることも想定している。

 「簡素化したメニューで対応している」と話すのは与那国町の担当者。前もって仕入れていた食材を前倒しして使っている。だが、週明けから食材搬入の見通しがたっておらず、今後給食の「量やメニューが減る可能性がある」と話した。

 竹富町は各島に調理場がある。町教育委員会によると「メニューを変更する」「牛乳が出せない」などの連絡が各島からあったという。ただ、台風に限らず、船便の欠航に備えて食材はある程度のストックがあるため、31日の時点では不足の連絡はないという。
 (友寄開、照屋大哲)