「1人でいると不安」台風2号、県内38市町村に避難所、143人避難 高齢者多く


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緑色のテントが設けられた避難所=1日、那覇市役所1階

 台風2号の接近に伴い、県内38市町村で避難所が開設された。1日午後6時時点で少なくとも143人が避難している。高齢者の姿が多く見られた。

 那覇市では市内9カ所に避難所が設置された。那覇市役所本庁舎1階ロビーでは、緑色の防災テントが設置され、午後4時時点で13人が避難していた。そのほか長椅子で横になる人の姿もあった。

 1人暮らしの男性(67)は「住んでいるアパートが築年数が長く、劣化もひどいので避難した。ここは頑丈だから安心だ」と話した。国場在住の女性(80)も1人暮らし。通っているデイサービスセンターが休みになり、テレビで避難所の開設を知った。「1人でいると考え事が多くなり不安になる。避難所は助かる」と少し疲れた様子で話した。

 沖縄市では4カ所設置され、その一つである市役所には午後5時時点で20人が避難していた。それぞれ休憩室で毛布にくるまって寝たり、テレビの台風情報などを見たりしていた。

 他の避難者と談笑していた園田良子さん(85)は1人暮らしで「何があったらすぐに助けを求められない」と避難所に来たという。「家がガタガタと鳴って怖い。ここにいればみんながいる」と安心した様子だった。

 久米島町複合型防災・地域交流センターほんのもりには、午後5時半時点で6人が避難していた。

 孫2人と計3人で避難した女性は「今日は早めの対策で午前11時に来た。自分一人では心細かったので孫に付き添ってもらった」と話した。
(上江洲仁美、古川峻、江口翔太通信員)