剣道の県連盟創立70周年記念・沖電工杯争奪第45回県幼少年錬成大会が4日、那覇市の県立武道館で行われた。小学5年以上の第1部は大道塾Aが3―1で沖縄警察署スポーツ少年団を破って連覇、4年以下の第2部は大道塾Cが3―2で錬磨会Bを破って3連覇を果たした。第1部を制した大道塾Aは第18回全日本都道府県対抗少年優勝大会(9月17日、大阪府・おおきにアリーナ舞洲)に派遣される。
第1部決勝、大道塾Aは先鋒・金城維仁(真嘉比6年)が敗れ、次鋒・照喜名晃(識名6年)が引き分けて中堅戦を迎えた。吉川良一(泊6年)は「チームのためにまず1勝」と立ち向かい、練習を積み重ねてきた引き面で1本、得意の面で1本と勝負を五分にして副将戦につないだ。
「絶対に決めて、大将を楽にさせる」と臨んだ金城瑞貴(馬天6年)だったが、返し胴で先取されてしまう。「焦った。でも、逆に気合が入った」。引き面と面を決めて役目を果たした。
「連覇を意識せず、目の前の試合、1本1本に集中した」と大将・照喜名隼斗(識名6年)。得意の面は、体格で勝る相手と相性が悪い。出方をうかがおうと向き合った相手が先に仕掛けようと手元を上げた。すかさず小手を打ち込んで1本。試合開始直後だった。気を抜かず同じように小手をもう1本決めて勝ちをつかんだ。
「先鋒から副将まで、みんながつないでくれた」。体を追い込んだ上で技を繰り出せるよう猛稽古を積み重ねてきた大道塾A。厳しい局面に追い込まれても勝負を投げ出さない精神力を鍛え上げ、チーム力で連覇を成し遂げた。全日本は「まずは初戦突破」。9月に向けて稽古にさらに熱が入っていく。
(安里周悟)