謎の巨大漂着物、正体はフィリピンからの「パヤオ」? 沖縄・糸満の海岸


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喜屋武漁港近くの海岸で見つかった漂着物。発見した友寄貞丸さんは「何なのか本当に謎だ」と不思議がる=5日、糸満市

 【糸満】糸満市喜屋武漁港近くの海岸で見つかった円柱形の漂着物は、フィリピンの浮き魚礁(パヤオ)とみられることが6日、分かった。本紙報道を受けて、佐賀大の鹿熊信一郎特任教授(水産資源管理)が「形状から見て間違いない」と証言した。

 パヤオはマグロ・カツオ類を集める漁具。フィリピンではドラム缶を活用したパヤオが使われるという。鹿熊氏によると県内でも多様な形状のパヤオが設置されているが、漂着物と同形状の種類はない。

 県内のパヤオは、事故防止のために衛星利用測位システム(GPS)設置などの漂流防止策が施されているという。鹿熊氏は「沖縄でパヤオの研究などに携わり約40年だが、フィリピンからの漂着は珍しい。」と話した。
 (岩切美穂)