甲子園懸けた球児の夏、17日に開幕 60チームの組み合わせ決まる 高校野球沖縄大会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
抽選に臨む各校の主将ら=6日、沖縄市民会館(大城直也撮影)

 夏の甲子園出場を懸けた第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会の抽選会が6日、沖縄市民会館で行われ、1回戦28試合の組み合わせが決まった。連合4チームを含む66校の60チームが出場。17日に開幕し、日程通りに進めば7月16日に沖縄セルラースタジアム那覇で決勝が行われる。優勝校は8月6日から行われる全国大会に派遣される。シード校は県春季優勝のウェルネス沖縄、春の選抜出場の沖縄尚学、県春季準優勝の宮古、同4強の西原の4校。2019年以来となる開会式は17日午前9時から、沖縄セルラースタジアム那覇で行われる。入場行進のほか、初めての試みとして大会旗掲揚時に小禄高合唱部が「栄冠は君に輝く」を歌い上げる。試合は沖縄セルラースタジアム那覇のほか、コザしんきんスタジアム、宜野湾市立野球場、名護市のタピックスタジアム名護、Agreスタジアム北谷の計5会場で行われる。

<展望>春季上位勢が軸 強豪対戦の好カードも

【Aブロック】

 春優勝のウェルネス沖縄を軸に展開か。秋、春とも8強入りした沖縄工が勝ち上がれば2回戦で対戦することになる。対極では、秋4強の糸満、春8強の前原、秋8強の宜野座、昨年新人準優勝の北谷がしのぎを削る。混戦を勝ち抜いたチームがウェルネス沖縄に対峙(たいじ)する。

【Bブロック】

 強豪校がひしめく最激戦区。春に粘り強い戦いを見せた4強の西原が一歩リードするが、2回戦で力のある沖縄水産と激突する可能性もある。1回戦の注目は前回覇者の興南と中部地区大会準優勝の中部商との対戦。浦添商と北山の好カードもある。春季大会でノーシードから4強入りした豊見城も注目される。

【Cブロック】

 春の全国選抜大会に出場した沖縄尚学が最有力。選抜では打撃力が課題となったが、投手陣を軸に試合をつくっていく。春季8強のKBC未来、中部地区優勝の与勝からも目が離せない。エナジックは昨年1年生大会で優勝した2年が主力となっており、台風の目になる可能性もある。

【Dブロック】

 春は自慢の機動力で勝ち上がって準優勝となった宮古を軸に展開する見込みだ。宜野湾は秋、春の県大会はともに結果を残せていないものの、選手層は厚く地区大会では有力校の一つ。八重山と普天間も注目の対戦となる。春8強の名護、春16強の知念、秋16強の美里も好試合が期待されている。
 (安里周吾、名波一樹)


<シード4校 主将コメント>

1点差でも勝つ/ウェルネス沖縄

 ウェルネス沖縄の宜野座凜主将 県春季大会優勝以降、「甲子園に行きたい」という熱が高まって、チームの力も上がってきている。沖縄尚学、興南をはじめ油断できない相手ばかりだが、頂点に立たないと甲子園には行けない。バッテリーを中心とした堅い守りと、1点差でもいいから勝つという意識で1戦1戦に臨んでいきたい。

全員で得点意識/西原

 西原の國吉遼真副主将 県春季大会は4強に入ったが、決して強いチームではない。試合を一人でつくるスター選手はいないが、一人一人が次につないで全員で得点していくことを意識して勝ち上がってきた。挑戦者という心構えを忘れず、一戦一戦に向き合っていきたい。過去の自分たちに勝つべく、最低でも4強。優勝も狙っていく。

自信持って臨む/沖縄尚学

 沖縄尚学の佐野春斗主将 選抜で敗れてから試合になかなか勝てず、勝っても思うような野球ができていなかったが、一人一人の夏に懸ける思いが強くなってきた5月以降は手応えを感じている。どこと対戦することになっても変わらない。投手を軸に試合をつくって、自分たちがすべきことをすれば勝てるという自信を持って臨む。

守備でリズムを/宮古

 宮古の川根心真主将 県春季大会準優勝後、1年生15人が入部して練習にも活気が出てきた。元気な後輩に負けられないと、2、3年生も熱が入っている。この勢いに乗っていきたい。どこと対戦しても、守備でリズムをつくって攻撃につなげる自分たちの持ち味を出せるよう、足元をしっかり固めながら頑張っていきたい。