玉城知事、米掃海艦の石垣入港に自粛求める考え 離島の民間港湾は「重要なインフラ」と指摘


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定例会見で記者の質問に答える玉城デニ-知事=8日、県庁(大城直也撮影)

 米海軍が11~13日に掃海艦「チーフ」を石垣市の石垣港に寄港を計画していることを巡り、玉城デニー知事は8日の定例会見で「米軍に対し、緊急時以外の(民間港湾の)使用は自粛するよう強く求めてきた」とこれまでの県の対応を引用しながら、寄港を疑問視した。県として9日にも寄港の自粛を求める方向で調整している。

 一方、地元の石垣市が「休養目的ということなら寄港を容認する」との考えを示していることも確認しているとした。

 自粛を求める理由について玉城知事は、民間港湾が島しょ地域の経済や市民の暮らしを維持する上で「非常に重要なインフラ」である点を強調。地域住民や港湾労働者の安全安心を確保する重要性にも触れ、緊急時以外の使用自粛を求める県の考えは「一般論的な考え方からしても至極当然だ」と語り、県の主張の正当性を強調した。

 掃海艦チーフは米軍佐世保基地を母港とする。地雷除去装置のほか、50口径、7.62㍉機関銃などを装備する。今年4月にはうるま市のホワイトビーチに寄港した。

 石垣港を巡っては現在、PAC3も一時的に展開し、市民や港湾労働者らが反発している。
 (知念征尚)