「沖縄の結果より高い」 東京・多摩市民のPFAS血中濃度、全国平均超 米軍横田基地との関連指摘


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 【東京】東京都の多摩地域住民を対象に血中の有機フッ素化合物(PFAS)濃度を測定する市民団体「多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会」は8日、都内で記者会見し、同地域市民650人を対象にした調査結果を発表した。PFASの一種、PFOSの血中濃度は、全地域で2021年に環境省が実施した全国調査の平均値を上回った。市民の中には、全国調査の平均値の約11.7倍に達する人もいた。

 分析した京都大の原田浩二准教授(環境衛生学)は「血中濃度は、沖縄県で実施した調査結果よりも高い」として、多摩地域に所在する米軍横田基地との関連を指摘した。調査は2022年11月から今年3月にかけて国分寺市や国立市、立川市など多摩地域の診療施設15カ所で実施した。

 血中濃度平均値は、環境省の全国調査と比べると、PFOS約2.7倍、PFOA約1.7倍、PFHxS5.3倍、PFNA約2.1倍だった。
 (安里洋輔)