JA北部の鶏卵の洗浄・選別の手数料値上げ 養鶏農家が公取委に調査申し入れ 沖縄


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JAおきなわ北部GPセンター=2022年8月、名護市

 鶏卵を洗浄・選別するJA直営の北部GPセンター(名護市)の手数料が4月から引き上げられたことを巡り、県内最大規模の養鶏農家「いなみねエッグファーム」(同、桑江良幸社長)は5月30日、JAおきなわの一連の対応が独占禁止法の「優先的地位の乱用」に当たるとして、公正取引委員会(公取委)に調査を申し入れた。

 手数料引き上げについては、昨年9月にいなみねエッグファーム側が「非常に厳しい」として反対文書をJA側に提出していた。今年4月に1キロ当たり22・5円から30円への引き上げが始まり、洗卵・選別以外にも販売の委託手数料が1キロ当たり8円かかることもあり、いなみねエッグファームはセンターで洗浄・選別された卵を買い戻し、独自販売する方針に転換した。

 だが、JA側が買い戻しに応じない状況が続いているため、公取委への申し入れに至った。6月7日には桑江社長らが県庁を訪れ、農林水産部に対して行政指導を求めた。JAの担当者は本紙の取材に「買い戻しに向けて調整を行っている段階で、あくまで要求は受け入れる方針で動いている」と説明した。
 (當山幸都、福田修平)