説明会開催請願を採択 与那国ミサイル配備で町長は拒否


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与那国駐屯地へのミサイル部隊配備計画などについて答弁する糸数健一町長=9日、与那国町議会

 【与那国】糸数健一与那国町長は9日の同町議会一般質問で、陸上自衛隊与那国駐屯地への地対空誘導弾(ミサイル)部隊配備計画で、住民から町長との意見交換会を求める声が上がっていることに対し「私はやらない」と拒否した。一方、この日の最終本会議では「町主催の住民への説明・意見交換会の開催を町長に求める請願」が賛成6、反対1、欠席2の賛成多数で採択された。町長と議会の判断が割れた。

 糸数町長は防衛省が5月15日に町内でミサイル部隊配備に関する住民説明会を実施したことを踏まえ、町主催の説明会は「かえって誤解を生む。これ以上分断を避けるためにもやらないほうがいい」と述べた。田里千代基氏への答弁。

 請願は町に対する「不信感や不満」は「正確な情報や対話で解消される」と指摘。「早急な説明・意見交換会の開催」を求めた。

 9日の町議会一般質問では糸数町長が八重山毎日新聞の取材を拒否したという記事についても取り上げられた。田里氏が「取材拒否は町長の指示か」と問うと、糸数町長は「全部私が指示している」と答弁した。

 糸数町長は、5月15日のミサイル配備に関する防衛省の住民説明会以降、報道各社の取材に応じていなかった。

 議会終了後、糸数町長は報道陣の取材に「取材拒否はしない。基本的には」「ケース・バイ・ケース」などとした。 (照屋大哲)