6月23日の慰霊の日に、遺族会などが各地の慰霊碑で開催する慰霊祭や追悼行事について、今年は少なくとも12団体が開催を予定していることが琉球新報の調べで分かった。新型コロナウイルスの流行でこの3年間、規模縮小や中止を余儀なくされていたが、新型コロナの感染症法上の位置付けの「5類」移行に伴い、感染拡大以前の2019年までと同規模で実施するところが多い。一方、戦争体験者や遺族らの高齢化で、自由参加や規模縮小を決めたところもある。
23日の慰霊祭開催について、遺族会や同窓会など17団体に琉球新報が13日までに聞き取った。コロナ前と同規模で開催を予定しているのは、沖縄師範健児之塔、一中健児之塔、二中健児の塔、ひめゆりの塔、開南健児之塔、島守の塔、海鳴りの像、糸数アブチラガマ、南冥の塔の9カ所。
ひめゆりの塔はコロナ前は午後2時開式だったが、コロナ下で始めた午前11時開式を続ける。高齢の同窓生・遺族のために午前開催の方が暑さ対策になると判断した。南燈慰霊之塔は開催予定で、規模については調整中。
コロナ前より規模拡大を決めたのは、那覇商業高校内にある和魂の塔。例年の同校1年生の全員参加から、コロナ下では学年代表の焼香に縮小。今年は全生徒約1千人が焼香する予定。真喜屋篤教頭は「今後も継続する方向。平和学習にも取り組んでいる」と語った。
白梅之塔はこの3年間は自由参加だったが、今年はコロナ前より規模を縮小し短時間開催とする。参加者にはマスク着用を呼びかけている。
自由参加は、ずゐせんの塔(リモート配信有)、南洋群島戦没者慰霊碑、沖縄工業健児之塔、少年護郷隊之碑、韓国人慰霊塔。
(座波幸代)