事件や事故などで亡くなった人々が主役の展示会「生命(いのち)のメッセージ展」が14日、那覇市の沖縄大学本館1階ホワイエで始まった。犠牲者と等身大の人型パネルに、顔写真や遺品の靴が展示され、命の大切さを伝えている。入場無料。20日まで。同大での開催は初めて。
「会いたい、会いたい、会いたい。もう一度抱きしめてたい。『お母さん』って呼ぶ声が聞きたい」。三重県の交通事故で亡くなった6歳男児のパネルには、母親の叫びがつづられていた。展示されているのは、妊娠7カ月の胎児から50代男性まで、全国の被害者53人。沖縄からは、強盗致死事件と強盗殺人事件の被害者2人のパネルがある。
主催の同大の山代寛学長は「パネル一つ一つが、命の大切さを訴えかけてくる。多くの人が命を考える機会にしてほしい」と話した。展示は午前9時~午後7時(18日は休館)。15日午後1時~2時半はオンラインの公開講座がある。飲酒運転事故で娘を亡くした父の大庭茂彌(しげみ)さんが講演する。無料。問い合わせは同大、電話098(832)1768。視聴はユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=KGA94-OXE1A)から。
(金良孝矢)