有事想定の「シェルター」 与那国町長が国に支援を要請 防衛相「できる限りの事をしたい」


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浜田靖一防衛相への要請後、取材に応じる糸数健一与那国町長=15日、防衛省

 【東京】糸数健一与那国町長は15日、防衛省に浜田靖一防衛相を訪ね、町が計画する複合庁舎の建設に併せて、有事などを想定した避難施設(シェルター)を整備できるよう財政支援を要請した。取材に応じた糸数町長によると、浜田氏は「できる限りの事をしたい」と回答したという。

 糸数町長によると、老朽化した役場庁舎を複合庁舎に建て替える計画がある。その際、建物を厚いコンクリート造りにし、地下にも避難できる施設を整備したい考え。糸数町長は「莫大(ばくだい)な予算が掛かり、町だけでは工面できない」と語った。地下の避難施設は平時、駐車場や倉庫、ホールなど別用途で使う案を挙げた。

 糸数町長は与那国駐屯地への地対空ミサイル部隊配備に関し、防衛省が5月に住民説明会を開催したことについて浜田氏に「私では説明できなかった丁寧な説明をしていただいた」と感謝を伝えた。浜田氏への要請前には、台湾との連携強化を目指す日台共栄首長連盟の一員として岸田文雄首相と面談した。
 (明真南斗)