嘉手納基地の防錆施設「見直し求めない」表明の町長に抗議 住民ら役場前で「説明を」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
米軍の防錆整備格納庫建設に対して計画の見直しを求める住民ら=15日、嘉手納町役場前

 【嘉手納】米軍が嘉手納基地内の元駐機場「パパループ」に防錆(ぼうせい)整備格納庫を建設する計画を巡って15日、嘉手納基地周辺に住む住民ら21人が町役場前に集まり、計画に反対し抗議した。住民らは當山宏町長が計画の見直しを求めないと表明したことについて「事実上の容認」と批判し、表明を撤回して計画に反対するよう訴えた。説明会などを通して住民に丁寧に説明するよう求めた。

 嘉手納爆音訴訟原告団嘉手納支部の呼びかけで集まった。住民らは「建設止めよ!」と書かれた黄色いのぼりを持ち、役場に向かって拳を挙げた。73歳の女性=町屋良=は「説明会も開かず、町民の声を拾い上げることもないままで悔しい」と肩を落とした。

 当山妙子さん(56)=同=は「騒音や悪臭、化学物質の被害が心配だ。国が安全と言ったからといって受け入れないでほしい」と訴えた。田仲康栄さん(78)=同=は「町長には町民の立場に立ち返って、強い意志で計画を阻止してほしい」と求めた。

 當山町長は13日の町議会6月定例会一般質問で、米軍の建設計画に対し、今後計画の見直しを求めないと答弁していた。
 (石井恵理菜)