学校教材の販売などを手掛ける学友館(宜野湾市)は設立60周年を迎える2024年4月から、県内では初めての幼児向け月刊絵本「わらびんちゃー」を創刊する。作・絵は絵本作家でアーティストのしろませいゆうさん(59)が担当する。両者は「慰霊の日」を前に1日、創刊準備平和特別号「はな」を発刊、子どもたちに争いのない平和で美しい世界を伝えたいという。
物語は「きたのくに」と「みなみのくに」が戦争を始める。双方は戦闘を終わらせようと、それぞれ「ひがしのくに」「にしのくに」からミサイルを調達するが、戦争は終わらず犠牲者が増える。そこである日、ミサイルではなく花を贈ることになった、というストーリーだ。
しろまさんは「今だからこそ『平和って?』『戦争って?』ということを小さいうちから教えないといけない」と創刊への思いを話す。
学友館の玉城聡社長は「戦争についての幼児向けの本はほとんどない。沖縄で作ることで身近に感じることができると思う」と狙いを話している。
同書は書店での一般販売はせず、保育園やこども園の教材、保護者などを対象としている。月刊絵本「わらびんちゃー」は来年4月創刊予定。沖縄の文化、伝統行事などを題材に読み切りの物語を掲載する。問い合わせは学友館、電話098(892)8353。
(上原修)