【嘉手納】嘉手納町の「道の駅かでな」3階にある学習展示室がリニューアルオープンし、米軍基地を通した平和学習を目的とした修学旅行生らが連日訪れている。米軍基地が町面積の82%を占める現状や米軍嘉手納基地が建設された経緯など、沖縄戦を含めた町の歴史が学べる。基地から日常的に派生する排ガスの悪臭や航空機騒音を体感できるコーナーもあり、基地と隣り合わせの住民の生活を実感できる展示となっている。
4月10日にリニューアルオープンした。展示室の面積は約162平方メートル。「ぼくの町には基地がある」と題した漫画が展示され、戦争に巻き込まれていく沖縄の様子や過重な基地負担の現状を分かりやすく学べる。町在住者のインタビュー映像も上映されている。
展示室中央にある円柱のスペースに入ると、航空機騒音が鳴り響き、オイルを調合して再現した排ガスの臭いを体験できる。
タッチパネルになっている「スタディテーブル」では全国にある米軍基地の配置状況や、嘉手納基地の大きさを日本各地の場所と比べることができる。
道の駅かでなの吉山盛智駅長は「この場所から安保が見え、沖縄の現状を冷静に理解できる。基地を通した平和学習や平和学習ツーリズムの拠点として活用してほしい」と呼び掛けた。
(石井恵理菜)