600年以上の歴史があるとされる沖縄の蒸留酒・泡盛。県内には多くの酒造所があり、県内外にファンが増えています。今回は泡盛「春雨」を造っている宮里酒造所(那覇市小禄)の職人たちを紹介します。3代目杜氏(酒造りの責任者)・社長の宮里徹さん(64)ら4人が、日々泡盛造りに精を出しています。宮里さんが継いだころは、大手に比べ人手も知名度もなく売り上げが伸び悩んでおり、寝る間も惜しみ商品開発のため試行錯誤したそうです。その丁寧な酒造りが高い評価を受け、数々の賞を受賞しています。宮里さんは「泡盛は黒麹菌を使用する沖縄独特のお酒として発展してきた文化であり、誇りです」と語りました。(2022年11月13日付 りゅうPON!掲載)
【原料米を蒸す】
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ドラム缶のような設備で泡盛の原料となる長粒米(タイ米))を一度に700キロ蒸します。天気や気温、米の状態で蒸す時間などが異なります。杜氏の手登根真也さん(47)は蒸気から漂う香りなどで中の状態を判断し時間を調節します=那覇市小禄の宮里酒造所
【麹付け】
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蒸した米にまんべんなく黒麹菌の種をつけ、一晩寝かせてから麹室に移動します。
【もろみ】
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麹室で育てた米麹に酵母と水を配合した「もろみ」をタンクに仕込みます。シュワシュワと音を出し、発酵してアルコールを作り出します。
【かくはん】
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もろみをかくはんする宮国耕治さん(47)。発酵が落ち着き始めると、かき混ぜてさらに調整します。
【蒸留機】
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もろみを蒸留機へ入れて加熱。蒸気となったアルコールは冷却用のタンクを通り原酒となります。
【原酒】
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気体が冷却されて出てきた原酒。メーターで比重を計測しています。
【ラベル貼り】
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ラベル貼りも手作業。瓶に一つ一つ丁寧に貼り付けていく玉城陽介さん(38)
【味、香り さまざま】
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宮里酒造所の銘柄の「春雨」にはいくつかの種類があります。それぞれに仕込みの時間や作業のタイミングなどが異なるそうです。
【昔ながらの姿】
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年季の入った渋い赤瓦の工場は、直接「春雨」を買い求めに訪れるお客さんに好評です。
【熱いまなざし】
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泡盛を見つめる宮里徹社長。現役の杜氏として最前線に立ち、経営者と職人の両方の目線から商品開発などに取り組んでいます=那覇市の宮里酒造所