佐喜眞義肢社長の佐喜眞保さん(70)は、病気やけがなどで手足を失った人たちの義肢(義手や義足など)や、けがをしたスポーツ選手などの治療用装具などを作る「義肢装具士」です。医師の処方に従って患者の型取りや採寸を行い、義肢・装具を製作します。佐喜眞さんは若い頃、脊椎の病気で苦しみ、大手術を経験。重い装具を着けて生活していました。ものづくりが大好きで、県外で溶接工などを経て職業訓練校を修了し、後に義肢装具士の国家資格を取得しました。1980年に会社を興し、99年、自身の体験を基に関節用装具「CBブレース」を開発、特許を取得しました。使いやすさと軽さ、耐久性などが評価され、第1回ものづくり日本大賞(2005年)などを受賞しました。CBブレースは、けがや病気で悩む多くの人たちに希望を与えています。(2023年01月08日付 りゅうPON!掲載)
文と写真 ジャン松元
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【一人一人の足に合わせ】
義足の内側部分を製作中の佐喜眞保さん。石こうの型に縫い合わせた革をかぶせ、ドライヤーで熱を当てています。熱で縮む革の性質を利用して、依頼者の装着部分にフィットするよう丁寧に仕上げます=金武町の佐喜眞義肢
【削る】
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義足に貼り付けるスポンジを機械で削ります。
【型】
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義足作りの基礎になる、依頼者の足から直接型を取った石こう
【クッション】
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義足の内側の革の上にさらにスポンジを貼り付けてクッション性を高めます。
【CBブレース】
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佐喜眞さんが開発したCBブレースの一部。(左から)WCB(じん帯損傷など)、ライトスポーツ(変形性膝関節症など)、バックニーカーボン(反張膝など)、SOC(肘故障など)
【一つ一つ手作業で】
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手作業で次々に仕上げられるCBブレースのフレーム
【軽石を活用】
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義肢や装具は手足などの部位から型取りした石こうモデルを基本に作ります。佐喜眞さんの会社では、海岸に漂着した軽石を石こうに混ぜることで約20%の軽量化と石こうの年間使用量の約35%を削減することに成功しました。石こうのみで作った型(右端)と軽石を混ぜた型(右から2番目)
【モーションキャプチャー】
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たくさんの小型カメラにかこまれたモーションキャプチャー(人や物の動きをデジタル化する技術)の部屋。動作の解析や歩行の分析などを行います。
【たくさんの道具】
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義足の内側に貼る革を裁断する佐喜眞さん。机の横にはさまざまな道具が並んでいます。