かき氷、沖縄そば、お母さんにもファン パーラーHARChu(南城市)<うちなー味まーい>79


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 斎場御嶽近くのがんじゅう駅・南城を過ぎて国道331号を進むと、水色のこぢんまりとした建物が見えてくる。南城市知念久手堅の「パーラーHARChu(ハーチュ)」だ。2018年に開店し、かき氷やお弁当、沖縄そばなどの軽食を販売している。

かき氷で人気の紅ほっぺ=13日、南城市知念久手堅

 店主の比嘉はつのさん(62)と、娘3人が入れ替わりで店を切り盛りする。開店のきっかけは、三女の大城千尋さん(32)がバスセンターで事務をしていた母に「一緒にパーラーやらん?」と提案したことだった。

 千尋さんは幼いころから料理好きな母がケーキなどを作る姿を見ていて、一緒に何かしたいと中古のパーラーを買い取って母にプレゼントした。はつのさんは「パーラーをやるのが夢で、うれしかった」と話す。

 17年に浜松市にあるかき氷が人気の「沖縄カフェ果報(カフー)」を経営する古橋秋仁さんと知人経由で知り合い、「沖縄にもお店を出したい」という要望を受け「果報知念店」としてかき氷を提供している。

 人気の紅ほっぺ(990円)は、イチゴをコンポートしたソースと練乳がかかり、口に入れた瞬間に氷が解け冷たさと甘さが染みる。マンゴーなど7種類ほどあるかき氷は、ふわふわな食感にするため軟水を2、3日かけて凍らせ、浜松から送られてくる自家製ソースを使用している。

 お弁当は、みじん切りにしたしめじを入れてふっくらさせたハンバーグなどが人気だ。100円の沖縄そばもあり、地元の人や週末には家族連れでにぎわう。千尋さんは「かき氷、沖縄そば、お母さん、それぞれにファンがいる」と笑みをこぼした。

 午前11時~午後5時(ラストオーダー4時半)。定休日は月曜。かき氷は10月まで。南城市知念久手堅425の3、電話080(6495)7725。

(上江洲仁美)

店主の比嘉はつのさん(右)と三女の大城千尋さん。お弁当は7種類で450円など