PFAS検出“水”すべて処分 沖縄・空自那覇基地 那覇市に管理票を提出


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泡消火剤流出事故の調査で航空自衛隊那覇基地に入る那覇市の公用車=2021年3月11日、那覇市の同基地

 2021年2月に航空自衛隊那覇基地から有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が流出し、基地外に飛散した事故で、那覇基地が今年3月までにPFASが検出された水槽内にある、すべての水を処分したことが22日、分かった。同日の那覇市議会6月定例会一般質問で儀間規予子環境部長が湧川朝渉氏(共産)の質問に答えた。

 市によると、3月に空自から水を処分したとして産業廃棄物管理票(マニフェスト)の提出があったという。市は現在、泡消火剤以外にもPFASなどを含む薬品が那覇基地内で使用されていないか空自側に「確認している」とした。

 泡消火剤の流出を巡って那覇基地が今年1月20日に実施した調査で、基地内水路下流では、PFOSとPFOAを合わせて水1リットル当たり160ナノグラムを検出した。同数値は環境省が定めた水環境中の暫定目標値(同50ナノグラム)の3.2倍に当たる。
 (吉田健一)