マース袋に“旗頭”あしらい販売 地域の象徴、子どもたちも関心を 就労支援「Cotori」が製作


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 【那覇・浦添】浦添市勢理客にある就労継続支援B型事業所「Cotori(コトリ)」がこのほど、那覇市首里の城西小学校区内の各地域で受け継がれる旗頭をあしらった牛革製のマース袋を製作した。ストラップ型とキーホルダー型の2種類があり、今年4月から那覇市内の当蔵、汀良、寒川、山川の郵便局で販売している。

 コトリを運営する合同会社キングコング代表社員の仲地宗幸さん(43)は「首里の子どもたちに、地元の旗頭を学んでほしい」と願っている。

 マース袋は大中、金城、寒川、汀良、当蔵、桃原、山川地域の7種類の旗頭がデザインされ、旗頭がない汀良は「獅子舞」をあしらった。デザインはスタジオ「de―jin」が手掛けた。コトリは今後も首里地域の旗頭のマース袋を増やしていく考え。

 首里地域の旗頭が掲げられる琉球王朝祭り首里などがここ数年、新型コロナウイルスにより中止となり、子どもたちが旗頭を見る機会が減少した。

 当蔵青年会のメンバーでもある仲地さんが「少しでも旗頭に触れる機会をつくりたい」との思いからマース袋の製作に至った。

 仲地さんは「このままでは地域の象徴でもある旗頭が住民の記憶から消えるとの危機感があった。子どもたちにマース袋を持ってもらうことで旗頭、ひいては地域に関心を持ってほしい」と語った。

 マース袋は一つ税込み千円。問い合わせはコトリ、電話098(988)8348。
 (吉田健一)

就労継続支援B型事業所「Cotori」のメンバー。後列左から2人目が仲地宗幸さん=15日、浦添市勢理客
那覇市首里の城西小学校区内にある旗頭をあしらった本革製のマース袋