和宇慶一騎(県警)が西日本制す 実業団相撲・軽量級 初戦で強豪破り、決勝は取り直しの一番を勝ち切る


この記事を書いた人 琉球新報社
相撲の西日本実業団選手権大会の個人軽量級で優勝した和宇慶一騎(提供)

 相撲の第50回西日本実業団選手権大会が25日、大阪府の堺市大浜公園相撲場で行われ、個人戦軽量級(85キロ未満)で和宇慶一騎(沖縄県警)が初優勝を果たした。和宇慶勝斗(同)、比嘉裕也(同)は8強だった。団体2部で県警(和宇慶一、和宇慶勝、比嘉)は予選リーグで1勝2敗4点となり、決勝トーナメントに進めなかった。

 並み居る猛者を破って個人戦軽量級を初めて制した和宇慶一騎は「優勝できるとは思っていなかった」と喜んだ。

 ヤマ場と想定していた初戦の2回戦、相手は高校・大学で全国優勝を経験している猛者だった。「格上の相手に胸を借りるつもりで土俵に上がった」。身長184センチ、体重76キロと細身の和宇慶に対して、身長が低く、がっしりとした相手は立ち合いから押し込んできた。土俵際まで追い詰められたが踏ん張り、「体がよく動いた」と和宇慶本人も驚いた上手出し投げで勝ち星を挙げた。肩の力が抜け、準々決勝、準決勝は危なげなく勝ち上がった。

 決勝は「まわしを取らせてくれず、相性は良くない」という相手との対戦。和宇慶の上手投げと相手の下手投げが同体とされる厳しい戦いに。取り直しでも下から攻められて苦戦したが、得意の左上手でまわしを取った瞬間、浴びせ倒した。再び物言いがついたものの、和宇慶に軍配が上がった。

 全日本体重別選手権の出場推薦を得て「新たな目標ができた。優勝を目指したい」と世界選手権出場も見据える。宜野湾署地域課勤務で「練習は3日に1回できるかどうか」という厳しい環境だが、「競技と職務を両立させ、体重も増やして全日本では万全の取り組みを見せたい」と力を込めた。
 (安里周悟)