玉城デニー知事は26日、報道各社の取材に対し、23日の沖縄全戦没者追悼式の平和宣言でウチナーグチを使った意図について「沖縄戦当時、ウチナーグチしか使えない世代の人にはスパイだとされて日本軍に殺された犠牲者もいた。そういう人への追悼も込めている」と答えた。玉城知事は知事就任後初めての出席となった2019年の追悼式から、5年連続で平和宣言の一部をウチナーグチと英語で話している。
知事の今回の平和宣言に対しては、宮崎政久衆院議員(自民)が23日にツイッターで「玉城知事の平和宣言はウチナーグチと英語を交えて会場を盛り上げるのではなくて、静かに厳粛なあいさつをしてもらいたかった。この式典は静かに行うべきだと思う」と投稿した。
玉城知事は、県民や国民に正確に伝えるための日本語と、世界に発信するための英語とともにウチナーグチを使っていると説明。「われわれのアイデンティティーとしてのウチナーグチ、首里那覇の言葉だが、それを交えて話すというのは就任以来やってきたことで、ある一定の理解を頂けていると思う」と話した。
(沖田有吾)