名護の光文字継続へ 風物詩、地域も協力


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 【名護】名護市銭ケ森に漢字一文字を飾る風物詩「光文字」の復活に向けて市内の新成人たちが動き出している。光文字は20年の節目のことしで終了したが、東江中34期卒業生が中心になって引き継ぎ、活動を始めた。新成人のメッセージを再びともすことを目標に、名護の若者たちが奔走している。

草刈り作業のため、銭ケ森の斜面に集まった東江中34期卒業生ら=15日、名護市東江銭ケ森

 ことし1月、「礼」の文字で惜しまれつつ終了したが、間もなく継続を求める声が相次いだ。「幼いころから見ていた光文字を続けたい」と、金城和人さん(19)など東江中卒業生が手を挙げ、2月には「新光文字実行委員会」が立ち上がった。

 メンバーは、同中卒業生で市職員の池間正剛さん(30)のサポートを受けながら、資金造成から自らの手で行っている。目標金額達成に向け、市内34カ所に募金箱を設置したり、企業の寄付を求めたりと市内を駆け回る。15日には、実行委メンバーを中心に約20人の同級生が、無料通信アプリLINE(ライン)などを通じて集まり、光文字設置予定場所の斜面の草刈り作業に取り組んだ。

ことしの光文字「礼」=1月11日、名護市

 これまで電球の片付けが遅れたり、人数が少なかったり課題も指摘されてきた。実行委員長の金城さんは「自分たちからはしっかり頑張っていきたい。次の代にもつなげていきたい」と意気込む。

 電球設置などで15年間支援し、今回もサポートする伊波設備の伊波敏夫さんは「続けてくれるのはとてもうれしい」と歓迎した。20年間光文字を支援した屋部笑美子さんは「来年以降もちゃんと続けられるよう活動してほしい」と話した。

 寄付を集める事務局長の宮城瑠帆さん(20)は「光文字のために何かできたらと思い活動している。成功させて後輩につなげていきたい」と笑顔を見せた。実行委は寄付を募集している。問い合わせは宮城さん(電話)090(4470)0097。(田吹遥子)