陸自と米海兵隊が島しょ防衛で連携 7月に指揮所演習 キャンプキンザーや自衛隊那覇病院など


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米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)=2018年9月撮影

 【東京】陸上幕僚監部は27日、7月10~17日、米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)や自衛隊那覇病院などで、陸上自衛隊と米海兵隊が島しょ防衛作戦での連携を図る指揮所演習「レゾリュート・ドラゴン23」を実施すると発表した。実動演習はない。

 南西地域を担当する在沖米海兵隊の第3海兵遠征軍(3MEF)と陸自の西部方面総監部が初参加。各基地に日米の調整所を設け、シミュレーターを使って作戦実施に向けた連携を確かめる。

 離島に臨時拠点を造って分散して戦う海兵隊の「遠征前方基地作戦(EABO)」と、従来領域にサイバーなど新領域を組み合わせて戦う陸自の「領域横断作戦」を踏まえ、島しょでの連携強化を目指す。

 今回の指揮所演習の結果を踏まえ、10月ごろに実動演習を予定しており、県内での実施が想定される。

 これまでは日米ともに師団・旅団規模が参加していたが、今回はより上位の作戦指揮を担う3MEFと西部方面総監部が参加する。

 これまで演習で想定するのは戦術レベルにとどまっていたが、作戦レベルの連携も念頭に演習を実施する。

 陸自によると、キンザーには日米の兵たん調整所、那覇病院には日米の衛生調整所を設置する。熊本県の陸自健軍駐屯地では、3MEFと西部方面総監部が作戦レベルで連携する調整所を開設し、対艦戦闘や対着上陸戦闘を指揮する想定。北熊本駐屯地では第12海兵連隊と第8師団の調整所を置く。

 米軍単独でキャンプ・ハンセン(金武町など)も使用する。
 (明真南斗)