「ブランコに乗っていた子が亡くなった」 宮森小米軍ジェット機墜落、あす64年 児童ら写真展を見学 沖縄・うるま


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説明を読みながら写真を見る宮森小の児童=28日、うるま市の宮森幼稚園跡

 【うるま】沖縄県うるま市立宮森小6年1組の児童約30人は28日、うるま市立宮森幼稚園跡で開催中の「石川・宮森小ジェット機事故を語り継ぐ写真展」(主催・NPO法人石川・宮森630会)を見学した。1959年6月30日の事故発生から30日で64年。犠牲者と同年代の児童らが、米軍機による悲惨な事故を学び、平和について考えた。

 写真展では事故直後の現場や負傷者の写真、米陸軍病院で治療する児童の写真などを展示している。「現在のどこの地域にあたるのか」などと質問する姿もあった。伊波洋正事務局長は「君たちと同じ学年の教室にこうして機体が激突したんだよ」と声を掛けた。

 写真を見ながら熱心に質問をしていた児童は破壊された遊具の写真が印象に残ったという。「ブランコに乗っていた子が亡くなった」と聞き「悲しい。悲惨な状況が分かった」と話した。

 別の児童は亡くなった子どもの遺影を抱える親の写真に「心が痛くなる」と話した。1年生に妹がいる児童。「妹がこんな目に遭ったら」と家族を失う悲しみを想像した。「二度と起きてほしくない。伝えていきたい」と話した。

(金盛文香)